20210502 プラスマイナスゼロ/であすす

やっぱり生活に集中ができていないのか、教習所の予定をすっぽかしてしまった。インターネットで予約を何度も取り直していたら、予約の時間を間違って覚えてしまっていたのだ。きっちり組んだつもりの予定が崩れてしまうと、やる気が途端になくなる。

外出したのに予定を間違えたことに気づいてしまい、もう急ぎの用事もないし帰ろうかと思ったけれど、これで大人しく帰ったらこの一日なんだったんだと家で落ち込んでしまうことが目に見えている。買い物の予定をねじ込んで、プラスマイナスゼロにできるように、でも行動範囲は最小限に、という難しい一日だった。感染症予防対策としては矛盾しているけれど、折角外出したのだから、という行動コストの重さを感じた。


「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」を読み返した。積読だらけになった最近は一度読んだ本を読み返すことが少なくなったけれど、この本は次読む本が分からなくなったときに、つい手に取ってしまう。

この私小説の中で書かれる行動力と判断力は、見習いたい。体裁に抗って中身を大切にされるところ、出会ったどんな人であっても自分の物差しで尊重をされるところ、作者の花田菜々子さんの姿勢は、年齢を重ねてしまうとそう簡単にはできるものではない。

自分の中の正しさに従って行動するところ、他の人の正しさも尊重するところ、両方が大切を大切にされていて、それを貫くことで溢れる喜怒哀楽にすがったり振り回されたりされる。それが羨ましいし、そうであっていいのだな、そうでなければなと思う。軽いタイトルの本で読みやすいのだけれど、再読の度に重みが増してくる本だ。